中立さいたま市中央区 与野本町

駅前を変えるはずだった2つの大型公共事業が2025年に相次いで止まり、区役所再編だけが2026年に仕切り直しで再始動した

与野中央公園に予定されていた収容5,000人のメインアリーナは、2025年12月1日にさいたま市長が建設を白紙にすると表明した。中央区役所周辺の公共施設再編事業(予定価格 約314億1,238万円)も2025年6月に入札参加者の辞退で入札が中止となったが、市は特定事業の選定を取り消したうえで手続きをやり直し、2026年3月27日に入札説明書等を再公表している。一方で中央区の足元の需給は堅く、2023年住宅・土地統計調査による中央区の賃貸空室率は11.1%、社人研の2023年推計では中央区の総人口は2050年に104,061人と2020年国勢調査の103,269人を上回る。計画の遅れと生活拠点としての基礎体力を分けて見る必要がある。

エリアの見通し年表

2026
動向注視進行中

中央区役所周辺の公共施設再編事業が再公告の手続き段階にある。さいたま市は2026年3月27日に入札説明書等を再公表し、2026年7月24日時点で資格審査通過者との官民対話を実施している。

2027
情報収集様子見

白紙となったメインアリーナについて、さいたま市は「与野中央公園以外の適切なエリアへの誘致・整備について改めて調査・検討を行う」としている。誘致先が中央区外に決まれば、与野本町駅周辺への集客効果は失われる。

2030
周辺環境の変化を確認転機

与野中央公園整備事業が令和12年度(2030年度)に暫定供用開始の予定。あわせて老朽化した与野体育館の与野中央公園内への移転再整備が進められる。

2032
保有継続進行中

まちづくりマスタープランの先導プロジェクト「歴史を伝える本町通りのまちづくり」で、電柱移設・歩行空間整備等の工事が令和7年度から令和14年度(2032年度)にかけて予定されている。事業完了時期は未定。

2046
保有継続継続

中央区役所周辺の公共施設再編事業は、設計・建設・解体を繰り返しながら順次供用開始し、令和28年度(2046年度)末の事業終了が想定されている。

2050
需要層の変化を確認再評価

社人研の2023年推計では、中央区の総人口は2050年に104,061人と2020年国勢調査の103,269人を上回る一方、65歳以上人口は22,114人から32,566人へ増える見通し。

買う理由(6

社人研推計では中央区の総人口が2050年時点でも2020年を上回る

中央区の賃貸空室率は2023年時点で11.1%と、市内でも低い水準にある

JR埼京線で大宮まで2駅、新宿まで直通の位置にある

中央区役所周辺の公共施設再編事業が2026年に再始動した

与野中央公園の整備が2030年度の暫定供用開始を予定している

中央区の高齢化率21.99%はさいたま市平均・全国平均をともに下回る

買わない理由(6

収容5,000人のメインアリーナ計画が2025年12月に白紙となった

中央区役所周辺の公共施設再編事業も2025年6月に一度入札が中止された

社人研推計では中央区の65歳以上人口が2050年までに約1.5倍になる

鴻沼川の洪水と内水氾濫の浸水リスクがある

与野本町駅の1日平均乗車人員は2024年度で14,652人にとどまり、駅前の商業集積は限定的

地区の位置づけが商業地ではなく住宅地であり、用途の選択肢が狭い

人口の未来(与野本町

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・45メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
38,614人(2025)
2050年 97 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 98982025年 1001002030年 1001002035年 1002040年 1001002045年 992050年 97972055年 962060年 94942065年 912070年 8989全国 71202020302040205020602070
高齢化率
22.8%
全国比 -6.8pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 22.8%22.82030年 24.3%24.32035年 26.3%2040年 28.5%28.52045年 29.4%2050年 30.5%30.52055年 32.1%2060年 34.3%34.32065年 35.9%2070年 36%36全国 38.7%20302040205020602070
与野本町(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は97減少傾向) 高齢化率も全国より6.8pt低い(若い) 生産年齢人口(15〜64歳)は25,637人(2025)→22,603人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(与野本町

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

さいたま市中央区の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
40.3%2020
全国比 +2.3pt10年で +6.1pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 与野本町 34.2%34.22015年 与野本町 35.0%35.02020年 与野本町 40.3%40.3201020152020
夫婦と子供世帯率
28.5%2020
全国比 +3.5pt10年で -3.9pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 与野本町 32.4%32.42015年 与野本町 32.3%32.32020年 与野本町 28.5%28.5201020152020
与野本町さいたま市中央区全国

単身世帯率は40.3%と全国より2.3pt高い10年の変化は+6.1ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは速い夫婦と子供世帯は28.5%と全国より3.5pt高い なお単身のうち65歳以上は8.8%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
31.7万円/m²
16.839.8万円/m²
2025年 / 21地点
路線価
21万円/m²
1227.5万円/m²
令和6年 / 190地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)
実勢 110%
公示 100%
路線価 66%

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

空き家率・賃貸空室率(さいたま市中央区

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
7.2%
全国比 -6.6pt前回比 -2.7pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 12.7%12.72013年 9.3%9.32018年 9.9%9.92023年 7.2%7.22008201320182023
賃貸空室率
11.1%
全国比 -7.5pt前回比 -6.2pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 13.5%13.52018年 17.3%17.32023年 11.1%11.12008201320182023
さいたま市中央区全国

空き家率7.2%の内訳

空き家を100%とした構成比
62%
29%
賃貸用62%その他(相続放置・長期不在)29%売却用・別荘等9%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層初めて家を買う人買い手の需要層地元の店主・事業主エリア性格戸建中心の住宅街エリア性格昔から続く住宅街エリア性格駅前の繁華街エリア性格マンションが建つ予定の土地

    同一需給圏はJR京浜東北線・埼京線・武蔵野線沿線のさいたま市内一帯で、住宅地は自己使用目的の一次取得者やファミリー層、商業地は自営業を営む個人事業者や店舗付共同住宅建設を目的とする法人が主な需要者と繰り返し指摘される。与野本町・北与野・南与野・北浦和の各駅徒歩圏は利便性の高い住宅地として需要が堅調で、供給不足から地価上昇が続く一方、新大宮バイパス以西など駅から離れた郊外は割安感はあるが需要は相対的に弱い。商業地ではさいたま新都心・大宮駅周辺の官公署集積とオフィス需要の強さ、南与野・与野駅西口の区画整理進捗に伴う人口増加と近隣型店舗の新規出店が目立つ一方、与野駅前は主要駅ほど店舗需要が伸びていない。土地単価は郊外住宅地の10万円台後半から新都心周辺の90万円台まで幅がある。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み利便性高マクロ感応性金利感応高

    一般的要因としては景気の緩やかな回復や企業収益改善が語られる一方、物価上昇や政策金利の上昇・利上げの可能性、円安・インバウンド増加への留意が繰り返し指摘される。地域要因では与野本町・北与野・南与野・北浦和など最寄駅徒歩圏の住宅地・商業地で地価上昇が継続する一方、新大宮バイパス以西の桜区郊外や駅徒歩圏外の住宅地は横ばい・安定的な推移にとどまるとの記述が目立つ。南与野駅西口・与野駅西口は区画整理事業の進捗が地域要因として明記され、さいたま新都心駅周辺は官公署・オフィス集積の影響で地価上昇が続くとされる。個別的要因はほとんどの地点で特段の変動なしとされ、年間変動率は郊外で0.6%前後、駅近では4%台後半に達するなど地点間の差が大きい。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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