向かい風三木市 志染

志染町で約100haの産業団地が動く一方、三木市の賃貸空室率は32.8%ある

兵庫県企業庁と三木市が進めるひょうご情報公園都市第2期は、志染町の山陽自動車道北側に約100haを開発する計画で、事業予定地の用地はすでに全て取得済み。2026年1月15日に実施協定書が締結され、2026年度のプロポーザルで開発事業者1者を選定する段階にある。志染駅周辺は三木市立地適正化計画(2025年3月策定)が定める7つの都市機能誘導区域のひとつでもある。一方、賃貸経営の前提になる需要側は弱い。三木市の賃貸空室率は2023年の住宅・土地統計調査で32.8%と借家3戸に1戸が空き、志染駅の1日平均乗車人員は2002年の2,896人から2021年の1,551人へ46%減った。神戸電鉄粟生線は三木上の丸駅以北の輸送密度が4,000人/日を下回る。第1期の産業用地が平成14年度から平成27年度まで14年かけて分譲された間も、志染駅の利用者は減り続けている。

エリアの見通し年表

2027
開通と周辺の交通量を確認転機

山陽自動車道の三木サービスエリアに接続する三木スマートICが2027年春に開通する予定。NEXCO西日本が2026年5月26日に名称と開通見通しを公表した。

2028
次期計画の支援内容を確認警戒

神戸電鉄粟生線地域公共交通計画(神戸市・三木市・小野市、計画期間2022〜2027年度)が2027年度末で満了する。次期計画で志染駅を含む粟生線の維持スキームが更新される。

2030
立地企業数と業種を確認様子見

ひょうご情報公園都市第2期(約100ha)の分譲と企業立地が進む段階。第1期は平成14年度に分譲を開始し、平成27年度に分譲を完了するまで14年かかった。

2044
誘導区域の見直し内容を確認再評価

三木市立地適正化計画の目標年度(2044年度)。志染駅周辺を含む都市機能誘導区域の誘導施設の増加数と、居住誘導区域の人口密度が評価指標として検証される。

買う理由(6

ひょうご情報公園都市第2期(約100ha)が志染町で事業化段階に入った

志染駅周辺は三木市の都市機能誘導区域7か所のひとつに指定されている

駅北側のニュータウンに日常生活の施設がそろっている

三木スマートICが2027年春に開通する

隣接する緑が丘・青山地区で三木市と大和ハウス工業の団地再生事業が動いている

グリコマニュファクチャリングジャパン兵庫工場が志染駅を最寄りとする位置にある

買わない理由(9

三木市の賃貸空室率は32.8%で、借家3戸に1戸が空いている

志染駅の1日平均乗車人員は2002年比で46%減った

神戸電鉄粟生線は存続問題を抱えたままである

志染駅圏のニュータウンは高齢化率が37%前後に達している

三木市は人口71,783人まで減り、若年層の転出超過が続いている

日中は一部の列車が志染駅で折り返し、駅より先は本数が減る

ひょうご情報公園都市の第1期は分譲完了まで13年かかり、その間も志染駅の利用者は減り続けた

ひょうご情報公園都市は県政改革で採算性を問われ、第2期エリア外は県有環境林に移管された

志染駅の足元にあたる自由が丘とさつき台の住宅街には路線価が付いていない

人口の未来(志染

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・48メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
13,027人(2025)
2050年 69 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 1041042025年 1001002030年 95952035年 892040年 82822045年 762050年 69692055年 642060年 59592065年 532070年 4848全国 71202020302040205020602070
高齢化率
36.0%
全国比 +6.4pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 36%362030年 37.1%37.12035年 38.4%2040年 41.4%41.42045年 43.9%2050年 45.3%45.32055年 46.4%2060年 47.5%47.52065年 48.4%2070年 49.3%49.3全国 38.7%20302040205020602070
志染(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は69減少傾向) 高齢化率も全国より6.4pt高い 生産年齢人口(15〜64歳)は6,941人(2025)→4,160人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(志染

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

三木市の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
28.1%2020
全国比 -9.9pt10年で +8.7pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 志染 19.4%19.42015年 志染 22.3%22.32020年 志染 28.1%28.1201020152020
夫婦と子供世帯率
27.2%2020
全国比 +2.2pt10年で -5.6pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 志染 32.8%32.82015年 志染 30.4%30.42020年 志染 27.2%27.2201020152020
志染三木市全国

単身世帯率は28.1%と全国より9.9pt低い10年の変化は+8.7ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは速い夫婦と子供世帯は27.2%と全国より2.2pt高い なお単身のうち65歳以上は12.5%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
3.9万円/m²
1.55.6万円/m²
2025年 / 10地点
路線価
4万円/m²
3.44.4万円/m²
令和6年 / 93地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)参考値
実勢 110%
公示 100%
路線価 103%

この街は公示価格の調査地点が10地点と少ないため、乖離率は参考程度にご覧ください。

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

空き家率・賃貸空室率(三木市

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
14.0%
全国比 +0.2pt前回比 +1.6pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 8.9%8.92013年 10.2%10.22018年 12.4%12.42023年 14.0%14.02008201320182023
賃貸空室率
32.8%
全国比 +14.2pt前回比 +8.2pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 13.1%13.12018年 24.6%24.62023年 32.8%32.82008201320182023
三木市全国

空き家率14.0%の内訳

空き家を100%とした構成比
43%
54%
賃貸用43%その他(相続放置・長期不在)54%売却用・別荘等3%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層地元の店主・事業主買い手の需要層全国チェーン店エリア性格郊外のベッドタウンエリア性格昔から続く住宅街

    同一需給圏は三木市及び神戸電鉄粟生線沿線の周辺市町に及ぶとする鑑定書が多い。住宅地の需要者は圏内居住者や地縁者が中心で、一次取得者や一部圏外からの転入も見られるが、市街化調整区域の集落地域では需要者が地縁血縁者・農業従事者にほぼ限定され、少子高齢化や人口流出により需要は低調と繰り返し指摘される。商業地は地元事業者を中心に全国展開企業の出店も一部で見られ、定期借地権の普及で売買を伴う新規出店は減少傾向だが、景気回復期待から需要拡大が見込まれるとされる。住宅地の中心価格帯は土地700万〜1,300万円程度、新築戸建2,500万〜3,500万円程度とされる地点が多いが、取引件数自体が少なく画地規模も様々なため、中心価格帯を見出しにくいとする指摘も多い。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み利便性高マクロ感応性安定

    多くの地点で三木市の総人口は微減、高齢化率の高さは県内17番目である点が地域要因として繰り返し挙げられる。中心市街地では堅調な地価動向が見られる一方、郊外や周辺地域では微減・弱含み傾向が継続するという二極化した記述が目立つ。神戸電鉄粟生線沿線の区画整然とした住宅団地は需要が堅調で地価上昇が続くのに対し、市街化調整区域内の集落地域では少子高齢化や離農者の増加により需要が細り、緩やかな下落が継続するとされる。商業地では駅周辺や幹線道路沿いの好立地で新規出店等の動きがあり地価上昇が見られる一方、旧来型の既成商業地は弱含みとされる。個別的要因の変動はほぼ全地点で「なし」と記載されている。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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