中立土岐市 土岐市駅(JR中央本線)

400床の公立東濃中部医療センター開院と土岐市駅前の計画始動が重なる一方、土岐市の賃貸空室率は23.7%と借り手市場が続く

土岐市は2026年2月1日に土岐市立総合病院と東濃厚生病院を統合した公立東濃中部医療センター(400床・36診療科)を肥田町浅野で開院し、2026年3月には土岐市駅周辺まちづくり基本計画を策定した。旧土岐市立総合病院の跡地(土岐津町土岐口703-24・10,830㎡)についても土岐市がサウンディング調査を実施し、スーパーマーケットを主とした商業集積地などの用途が想定されている。ただし土岐市の人口は1985年国勢調査の66,050人をピークに2025年10月1日時点で53,622人まで減り、2023年住宅・土地統計調査による土岐市の賃貸空室率は23.7%、空き家率は15.8%に達している。行政側の拠点整備は動いているが、賃貸の需給は明確に借り手優位のエリア。

エリアの見通し年表

2027
先導事業と支援制度の創設状況を確認進行中

土岐市駅周辺まちづくり基本構想が定める短期ステージ(2025年度〜2027年度・準備・試行)の最終年度。同構想は構想の周知、計画検討、社会実験や先導事業の着手、支援制度の創設などを進める期間と位置づけ、1st BASE(まちなかの居場所)の試行と自立化支援を掲げている。

2029
入札の再公告と開館時期の確定を確認転機

土岐市美濃陶磁歴史館に代わる新博物館の開館予定年(土岐市駅周辺まちづくり基本構想は関連する事業・計画として「新博物館の開館(2029予定)」を挙げている)。同構想はこの開館を「エポック」と位置づけ、来訪者のまちなかへの誘客をBASEづくりと連携して推進するとしている。ただし建設業者の一般競争入札が不調となり、開館時期は未定と報じられている。

2030
図書館拠点化の事業者公募の有無を確認様子見

土岐市駅周辺まちづくり基本構想の長期ステージ(2030年度〜2034年度・拠点等を繋ぐ)の開始年度。同構想のロードマップでは、この期間に図書館周辺の拠点化について計画策定と事業者公募、駅南地下通路改修の完成、道路空間再編(歩道拡幅等)が並ぶ。

2034
東濃クロスエリアの誘致実績を実測転機

リニア中央新幹線 品川〜名古屋の開業(JR東海が2024年3月29日に示した2034年以降のシナリオ)。土岐市にリニア駅はなく、岐阜県が土岐市を含む東濃クロスエリア7市町で進める本社機能移転・データセンター誘致が実を結ぶかどうかが波及の分かれ目になる。土岐市駅周辺まちづくり基本構想の長期ステージの最終年度にもあたる。

2040
出口戦略の再点検警戒

土岐市駅周辺まちづくり基本構想が示すまちなか(土岐市駅を中心とする半径1km圏)の定住人口推計が7,118人となる年。2020年の9,547人から2,429人減る想定で、世帯数も4,101世帯から3,058世帯へ減ると推計されている。

買う理由(9

土岐市立総合病院と東濃厚生病院を統合した公立東濃中部医療センター(400床・36診療科)が2026年2月1日に土岐市肥田町浅野で開院した

旧土岐市立総合病院の跡地(土岐津町土岐口703-24・10,830㎡)について、土岐市のサウンディング調査でスーパーマーケットを主とした商業集積地などの用途が想定されている

土岐市は2025年6月に土岐市駅周辺まちづくり基本構想を、2026年3月に基本計画を策定し、駅周辺での居住促進を明文化した

土岐市駅周辺まちづくり基本構想は、土岐市の強みとして「一次取得者が購入しやすい不動産価格」を明記している

土岐市駅からJR中央本線で名古屋駅まで約37分、東海環状自動車道の土岐南多治見ICと中央自動車道の土岐JCTが市内にある

岐阜県は2025年工場立地動向調査で立地件数72件・立地面積104haがともに全国1位となり、土岐市も企業立地促進条例で税負担を軽減している

岐阜県が土岐市を含む東濃クロスエリア7市町で本社機能移転とデータセンター誘致を推進している

三菱地所・サイモンが運営する土岐プレミアム・アウトレットが継続的に店舗を入れ替えている

イオンモール土岐(土岐津町土岐口・142店舗)が2022年10月7日に開業し、2025年4月18日にはイオンシネマ土岐が加わった

買わない理由(9

土岐市の人口は1985年国勢調査の66,050人をピークに減り続け、2025年10月1日時点で53,622人となっている

土岐市駅を中心とする半径1km圏の定住人口推計は2020年の9,547人から2040年に7,118人へ、2,429人減ると見込まれている

土岐市の賃貸空室率は2023年住宅・土地統計調査で23.7%にのぼる

土岐市の空き家率は2023年住宅・土地統計調査で15.8%、うち「その他の住宅」が2,620戸を占める

土岐市は2006年以降転出超過が続き、2024年は転入1,626人に対し転出1,889人で263人の転出超過だった

土岐市駅の1日平均乗車人員は2000年の6,424人から2020年に3,882人へ減っている

土岐市駅周辺まちづくり基本構想は、まちなかの弱みとして飲食店等の滞留場所の少なさ・歩行者空間の不足・市の厳しい財政状況を挙げている

新博物館は建設業者の一般競争入札が不調となり、開館時期が未定と報じられている

土岐市は立地適正化計画を策定しておらず、居住誘導区域による線引きが公表されていない

人口の未来(土岐市

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・47メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
9,608人(2025)
2050年 74 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 1061062025年 1001002030年 95952035年 902040年 85852045年 792050年 74742055年 682060年 63632065年 582070年 5353全国 71202020302040205020602070
高齢化率
31.1%
全国比 +1.5pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 31.1%31.12030年 33.7%33.72035年 35.6%2040年 38.2%38.22045年 39.6%2050年 41.6%41.62055年 44.1%2060年 46.2%46.22065年 46.5%2070年 46.3%46.3全国 38.7%20302040205020602070
土岐市(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は74減少傾向) 高齢化率も全国より1.5pt高い 生産年齢人口(15〜64歳)は5,499人(2025)→3,520人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(土岐市

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

土岐市の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
25.8%2020
全国比 -12.2pt10年で +6.1pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 土岐市 19.7%19.72015年 土岐市 22.5%22.52020年 土岐市 25.8%25.8201020152020
夫婦と子供世帯率
28.6%2020
全国比 +3.6pt10年で -1.7pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 土岐市 30.3%30.32015年 土岐市 29.8%29.82020年 土岐市 28.6%28.6201020152020
土岐市土岐市全国

単身世帯率は25.8%と全国より12.2pt低い10年の変化は+6.1ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは速い夫婦と子供世帯は28.6%と全国より3.6pt高い なお単身のうち65歳以上は12.2%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
4万円/m²
2.65.4万円/m²
2025年 / 6地点
路線価
3.4万円/m²
2.54.4万円/m²
令和6年 / 375地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)参考値
実勢 110%
公示 100%
路線価 85%

この街は公示価格の調査地点が6地点と少ないため、乖離率は参考程度にご覧ください。

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

空き家率・賃貸空室率(土岐市

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
15.8%
全国比 +2.0pt前回比 +1.8pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 12.9%12.92013年 14.2%14.22018年 14.0%14.02023年 15.8%15.82008201320182023
賃貸空室率
23.7%
全国比 +5.1pt前回比 -0.8pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 27.1%27.12018年 24.5%24.52023年 23.7%23.72008201320182023
土岐市全国

空き家率15.8%の内訳

空き家を100%とした構成比
28%
66%
賃貸用28%その他(相続放置・長期不在)66%売却用・別荘等7%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層全国チェーン店買い手の需要層地元の店主・事業主エリア性格郊外のベッドタウンエリア性格戸建中心の住宅街

    市場の同一需給圏は、駅徒歩圏の住宅地・国道/県道沿いの商業地を中心に、隣接する瑞浪市や多治見市にも広がる。商業地では国道19号沿いが高い繁華性と希少性を持ち、全国展開のロードサイド事業者や地元法人が主な需要者となる一方、市役所に近い県道沿いの中心商業地は郊外の大型商業施設に顧客を奪われ繁華性が低下し、需要はやや低迷している。商業地取引は事業用定期借地が中心で、中心価格帯の把握が難しいと複数の鑑定士が指摘する。住宅地は土岐市駅徒歩圏で需要がひっ迫し、地価は上昇傾向にあり、土地700万円台~1,300万円前後、新築住宅2,500万~3,500万円前後が中心価格帯となる。一方、郊外の妻木地区は区画整理による分譲がやや苦戦し、旧来の住宅地との価格の二極化が見られる。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み利便性高強み住環境良好マクロ感応性景気感応高

    一般的要因では、建築費や金利の上昇、実質賃金の低下が住宅需要の重しとなる一方、市西部のアウトレット土岐・イオン土岐は週末を中心に広域から顧客を吸引していると複数の鑑定士が共通して指摘する。既成商業地は全般に低迷し、特に駅前商業地では空き店舗の増加が目立つ。地域要因は地点ごとに差が大きく、土岐市駅徒歩圏の住宅地は慢性的な需給ひっ迫を背景に上昇基調で推移する一方、国道沿いや県道沿いの既成商業地は変化に乏しく安定的とされる。陶磁器関連事業者の廃業に伴う住宅地域化が緩やかに進行している点も複数地点で言及される。郊外の妻木地区では、区画整理による宅地供給がやや過剰気味で、農地・未利用地の宅地化の進行も鈍化している。個別的要因の変動は、いずれの地点でも認められない。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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