中立羽島市 岐阜羽島駅(東海道新幹線)

羽島市の人口は2015年の67,337人をピークに2025年64,464人まで減っている一方、岐阜県が2025年9月18日に公表したLRT構想の南ルートは岐阜羽島駅を終点に置いている

羽島市は東海道新幹線の岐阜羽島駅と名神高速道路の岐阜羽島インターチェンジを併せ持つ、人口6万人台の市としては珍しい交通条件を備えている。岐阜県は2025年9月18日に次世代型路面電車(LRT)のイメージ案を公表し、JR岐阜駅から西岐阜駅付近・岐阜県庁を経て岐阜羽島駅に至る「南ルート」を3ルートのひとつに挙げた。岐阜県知事は運行開始について「10年をひとつの目標」と述べており、県は検討費3,000万円を補正予算に計上して採算性の調査に入っている。また羽島市の松井聡市長は2026年5月28日、中日ドラゴンズがファーム拠点の移転先公募を始めたことを受けて「名乗りを挙げる向でいきたい」と述べ、市内足近町の農地を候補地としている。ただしLRTも2軍施設もいずれも構想・応募の段階で、事業化も立地も決まっていない。足元の指標を見ると、総務省の令和5年住宅・土地統計調査による羽島市の空き家率は12.5%と全国13.8%を下回る一方、借家5,310戸に賃貸用の空き家1,430戸を加えた6,740戸に対する賃貸の空室率は21.2%で、賃貸市場だけを見ると需給は緩い。羽島市は木曽川と長良川に挟まれた輪中地帯にあり、洪水浸水想定区域が市域に広く及ぶ点も、現地確認なしには判断できない要素として残る。

エリアの見通し年表

2026
取得候補地が居住誘導区域の内か外かの確認進行中

羽島市が立地適正化計画の策定作業を進める年度。羽島市みらい共創プラン(第七次総合計画)第1期実施計画の資料によれば、令和8年度の計画策定に向けて、令和7年度に市の位置づけの整理・課題分析・基本方針の検討と、居住誘導区域・都市機能誘導区域および誘導施設の検討を進めるとされている。あわせて岐阜県は、LRT構想について岐阜市・羽島市・交通事業者・県警などと本年度末を目標に検討体制を構築する方針を示している。

2027
優先交渉先の決定結果と、選定された場合の用地買収の進捗確認転機

中日ドラゴンズがファーム拠点の移転先について優先交渉先を決めるとしている年。球団は2026年5月27日に移転先公募を開始し、第1次提案期限を2026年7月17日、第2次提案期限を同年10月30日、優先交渉先の決定を2027年5月頃、移転完了を2030年代前半と示している。募集条件は7万〜8万平方メートル程度の土地で、羽島市は足近町の農地を候補地としているが、民有地のため用地買収が課題と報じられている。同年度には羽島市が令和9年度稼働を目指すごみ処理施設の整備も節目を迎える。

2030
2軍施設の立地確定状況と、産業業務地区A・Bの成約区画数の確認再評価

中日ドラゴンズが示すファーム拠点の移転完了時期「2030年代前半」に入る年。羽島市が選ばれていれば足近町での施設整備が具体化し、選ばれていなければ候補地は農地のまま残る。あわせて羽島市が継続募集している岐阜羽島インター南部地区の産業業務地区A(約9.0ヘクタール)・B(約7.9ヘクタール)について、企業立地がどこまで埋まったかが見える時期にあたる。

2035
事業化の可否と、南ルートが3ルートのうち先行整備対象に入るかの確認転機

岐阜県が示すLRTの運行開始目標にあたる年度。岐阜県知事は2025年9月に公表したイメージ案について「10年をひとつの目標」と述べており、2035年度ごろの運行開始を目指すとされている。南ルートはJR岐阜駅から西進し、西岐阜駅手前で南に進路を変え、岐阜県庁を経由して岐阜羽島駅に至る想定。実現すれば岐阜羽島駅から岐阜市中心部への軌道系アクセスが新設されるが、現時点では採算性の調査段階にとどまる。

2044
実績人口と目標人口59,000人との差の確認警戒

羽島市みらい共創プラン(第七次総合計画)の最終年度。同計画は2044年の目標人口を59,000人と置いている。総務省統計ダッシュボードによる羽島市の人口は2025年で64,464人であり、目標値は2025年比で約8.5%少ない水準にあたる。市が目標として掲げる数値がすでに減少を前提としている点は、長期保有の出口を考えるうえで前提条件になる。

買う理由(5

羽島市は東海道新幹線の岐阜羽島駅と名神高速道路の岐阜羽島インターチェンジの両方を市内に持ち、人口6万人台の市としては交通条件が突出している

岐阜県が2025年9月18日に公表したLRT構想の「南ルート」は、JR岐阜駅から岐阜県庁を経て岐阜羽島駅に至る区間を想定している

羽島市長は2026年5月28日、中日ドラゴンズのファーム拠点移転先公募に「名乗りを挙げる方向でいきたい」と述べ、市内足近町の農地を候補地としている

羽島市は岐阜羽島インター南部地区の産業業務地区A(約9.0ヘクタール)・B(約7.9ヘクタール)で進出企業を継続募集している

羽島市の空き家率は12.5%で、全国13.8%・岐阜県16.1%をいずれも下回る

買わない理由(5

羽島市の人口は2015年の67,337人をピークに2025年64,464人まで減り、市自身が2044年の目標人口を59,000人と置いている

羽島市の賃貸の空室率は21.2%で、借家5,310戸に対して賃貸用の空き家が1,430戸ある

羽島市は木曽川と長良川に挟まれた輪中地帯にあり、洪水浸水想定区域が市域に広く及ぶ

羽島市の立地適正化計画は未策定で、居住誘導区域の線引きが決まっていない

羽島市では15〜29歳の年齢層で転出超過が続いている

人口の未来(岐阜羽島

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・47メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
7,704人(2025)
2050年 89 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 1001002025年 1001002030年 99992035年 972040年 95952045年 922050年 89892055年 852060年 81812065年 762070年 7171全国 71202020302040205020602070
高齢化率
21.7%
全国比 -7.9pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 21.7%21.72030年 24%242035年 26.3%2040年 30.9%30.92045年 34.6%2050年 37.4%37.42055年 39.9%2060年 41.4%41.42065年 43%2070年 42.4%42.4全国 38.7%20302040205020602070
岐阜羽島(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は89減少傾向) 高齢化率も全国より7.9pt低い(若い) 生産年齢人口(15〜64歳)は4,896人(2025)→3,607人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(岐阜羽島

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

羽島市の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
26.3%2020
全国比 -11.7pt10年で +5.5pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 岐阜羽島 20.8%20.82015年 岐阜羽島 23.4%23.42020年 岐阜羽島 26.3%26.3201020152020
夫婦と子供世帯率
30.7%2020
全国比 +5.7pt10年で -2.0pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 岐阜羽島 32.7%32.72015年 岐阜羽島 31.9%31.92020年 岐阜羽島 30.7%30.7201020152020
岐阜羽島羽島市全国

単身世帯率は26.3%と全国より11.7pt低い10年の変化は+5.5ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは緩やか夫婦と子供世帯は30.7%と全国より5.7pt高い なお単身のうち65歳以上は9.4%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
3.9万円/m²
3.14.6万円/m²
2025年 / 14地点
路線価
2.8万円/m²
2.33.5万円/m²
令和6年 / 1201地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)参考値
実勢 110%
公示 100%
路線価 72%

この街は公示価格の調査地点が14地点と少ないため、乖離率は参考程度にご覧ください。

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

空き家率・賃貸空室率(羽島市

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
12.5%
全国比 -1.3pt前回比 +1.7pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 15.1%15.12013年 11.5%11.52018年 10.8%10.82023年 12.5%12.52008201320182023
賃貸空室率
21.2%
全国比 +2.6pt前回比 -1.8pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 27.6%27.62018年 23.0%23.02023年 21.2%21.22008201320182023
羽島市全国

空き家率12.5%の内訳

空き家を100%とした構成比
40%
55%
賃貸用40%その他(相続放置・長期不在)55%売却用・別荘等5%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層初めて家を買う人買い手の需要層地元の店主・事業主エリア性格郊外のベッドタウンエリア性格戸建中心の住宅街エリア性格国道沿いの大型店ゾーン

    同一需給圏は住宅地では羽島市内の土地区画整理済みエリアや名鉄羽島線沿線、商業地では幹線道路沿いや岐阜羽島駅周辺である。住宅地の主な需要者は市内通勤の一次取得者層で、周辺市町からの転入者も一定数見られる。取引の中心価格帯は土地のみで600万〜1200万円程度、新築戸建は2000万円台後半〜3200万円程度と複数地点で共通する。商業地の需要者は地元法人や個人事業者が中心で、岐阜羽島駅周辺ではホテルチェーンなど大手法人の用地取得も見られるが、店舗の集積度や繁華性は低く、事業用定期借地による出店が主体のため売買事例が少なく、中心価格帯の把握は困難とする鑑定士が多い。大型商業施設やネット通販との競合も既存商業地の共通課題として複数地点で指摘されている。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み住環境良好マクロ感応性安定

    一般的要因として羽島市の人口は継続して微減傾向にあるが、減少幅は岐阜県全体より小さく、高齢化率も県平均を下回るものの緩やかに上昇している。土地取引件数は前年並みで推移する一方、新設住宅着工戸数はやや減少傾向にあるとする指摘が多い。地域要因は住宅地・商業地とも概ね静態的で、大きな変動なしとする地点が大半を占める。住宅地では区画整理済みエリアの宅地化進行や下水道整備の進展が挙げられる一方、商業地では新規出店が乏しく、大型商業施設やネット通販との競合状態が続く点が繰り返し指摘されている。個別的要因の変動はほぼ全地点で「なし」と評価されている。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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