中立岐阜市 岐阜駅(JR東海道本線・高山本線)/名鉄岐阜駅(名鉄名古屋本線・各務原線)

JR岐阜駅北のツインタワー再開発と岐阜市立大学(仮称)構想が同時に動く一方、いずれも計画の縮小・遅延が起きており市全体の人口は減り続けている

岐阜駅北中央東地区・岐阜駅北中央西地区の第一種市街地再開発事業は、日本経済新聞の2025年2月の報道によれば建材費・人件費の高騰を受けて完成時期が従来計画の2028年度から1〜2年程度遅れ、東棟(積水ハウス)は30階程度で2029年度、西棟(野村不動産)は34階から20階程度への縮小を検討したうえで2030年度の完成予定に変わった。中日BIZナビの2026年6月4日の記事では、東地区で「グランパレビル」の解体工事が本格化する一方、西地区は停滞中とされている。2026年7月13日には岐阜市が岐阜薬科大学と岐阜市立女子短期大学を統合して2029年4月に「岐阜市立大学」(仮称)を開学する針を示し、2033年をめどにJR岐阜駅近くの香蘭地区にある商業施設オーキッドパークを改修して新キャンパスを開設する計画を公表した。一方で岐阜市の人口は、国立社会保障・人口問題研究所の2023年推計によれば2020年の実績402,557人から2050年に325,128人へ約19%減る見通しで、高齢化率は同期間に29.6%から39.0%へ上がる。中心部の集約策と市全体の人口減少が拮抗している局面にあたる。

エリアの見通し年表

2027
駅前商業の集客回復を確認進行中

旧岐阜高島屋ビルの解体が2027年9月に完了する予定の年。柳ケ瀬側の跡地活用の検討が具体化する。名鉄岐阜駅に隣接する旧商業施設「ect(イクト)」のリニューアルも、名古屋鉄道の2026年度設備投資計画(開発事業109億円)に盛り込まれている。

2028
中心市街地の指標と次期計画を確認様子見

岐阜市中心市街地活性化基本計画(4期目・令和5年4月〜令和10年3月、区域面積約155ha)の計画期間が満了する年度。岐阜駅北地域・柳ヶ瀬通周辺地域・つかさのまちを核とする区域で、目標が達成できたか、5期目が策定されるかが判明する。

2029
住戸供給と学生流入の実測転機

岐阜駅北中央東地区の東棟(積水ハウスが参加組合員、30階程度)の完成予定年度。同じ年の4月には、岐阜市が岐阜薬科大学と岐阜市立女子短期大学を統合した「岐阜市立大学」(仮称、両学部合わせて定員1,200人程度)を開学する方針を示している。

2030
西地区の着工可否を確認転機

岐阜駅北中央西地区の西棟(野村不動産が参加組合員)の完成予定年度。当初の34階から20階程度への縮小が検討されており、2026年6月時点で西地区は停滞中と報じられている。着工にたどり着けるかがこの年までの焦点になる。

2033
駅徒歩圏の単身賃貸需要を再評価転機

岐阜市立大学(仮称)の新学部キャンパスが、JR岐阜駅近くの香蘭地区にある商業施設オーキッドパークの改修によって開設される予定年度。駅徒歩圏に学生と教職員の日常需要が生まれるかどうかが決まる。

2035
出口戦略の見直し警戒

国立社会保障・人口問題研究所の2023年推計で、岐阜市の人口が367,204人になる年。2020年の実績402,557人から約8.8%減る計算で、老年人口(65歳以上)の割合は33.9%に上がる。

買う理由(6

JR岐阜駅北で東西2棟の第一種市街地再開発事業が動いており、東地区では2026年に解体工事が本格化した

岐阜市が2029年4月に「岐阜市立大学」(仮称)を開学する方針を示し、2033年めどにJR岐阜駅近くの香蘭地区へ新キャンパスを開設する計画を公表した

岐阜駅周辺は岐阜市立地適正化計画の居住誘導区域・都市機能誘導区域であり、中心市街地活性化基本計画(4期目)の区域約155haに含まれる

岐阜市の社会増減は2022年に846人、2023年に1,187人と2年連続でプラスになっている

名古屋鉄道が2026年度設備投資計画に名鉄岐阜駅の旧商業施設「ect(イクト)」のリニューアルを盛り込んだ

旧岐阜高島屋ビルの解体が2026年6月に始まり、跡地に低層の商業施設を建てる検討が進んでいる

買わない理由(6

岐阜市の人口は2020年の実績402,557人から2050年に325,128人へ、約19%減る推計になっている

JR岐阜駅北の再開発は建材費・人件費の高騰で1〜2年遅れ、西棟は34階から20階程度への縮小が検討され西地区は停滞している

岐阜市の20〜29歳は対全国で2023年に924人の転出超過、名古屋市に対しても220人の転出超過になっている

岐阜市の自然増減は2023年に約2,600人のマイナスで、社会増だけでは総人口の減少を止められていない

岐阜市の高齢化率は2020年の29.6%から2050年に39.0%へ上がり、生産年齢人口の割合は58.7%から51.3%へ下がる推計になっている

柳ケ瀬では2024年に岐阜県内唯一の百貨店だった岐阜高島屋が閉店し、跡地の用途はまだ確定していない

人口の未来(岐阜

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・48メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
21,636人(2025)
2050年 74 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 1051052025年 1001002030年 95952035年 892040年 84842045年 792050年 74742055年 702060年 65652065年 602070年 5656全国 71202020302040205020602070
高齢化率
36.4%
全国比 +6.8pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 36.4%36.42030年 38.2%38.22035年 40.4%2040年 42.7%42.72045年 43.4%2050年 43.7%43.72055年 43.4%2060年 43.3%43.32065年 43%2070年 42.4%42.4全国 38.7%20302040205020602070
岐阜(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は74減少傾向) 高齢化率も全国より6.8pt高い 生産年齢人口(15〜64歳)は11,797人(2025)→7,656人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(岐阜

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

岐阜市の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
36.5%2020
全国比 -1.5pt10年で +6.1pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 岐阜 30.4%30.42015年 岐阜 33.1%33.12020年 岐阜 36.5%36.5201020152020
夫婦と子供世帯率
25.0%2020
全国比 0.0pt10年で -3.1pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 岐阜 28.1%28.12015年 岐阜 26.8%26.82020年 岐阜 25.0%25.0201020152020
岐阜岐阜市全国

単身世帯率は36.5%と全国より1.5pt低い10年の変化は+6.1ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは速い夫婦と子供世帯は25.0%と全国より0.0pt高い なお単身のうち65歳以上は11.9%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
8.8万円/m²
5.918万円/m²
2025年 / 39地点
路線価
5.8万円/m²
3.59.3万円/m²
令和6年 / 947地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)
実勢 110%
公示 100%
路線価 66%

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

空き家率・賃貸空室率(岐阜市

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
18.3%
全国比 +4.5pt前回比 -0.6pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 17.1%17.12013年 17.3%17.32018年 18.9%18.92023年 18.3%18.32008201320182023
賃貸空室率
28.8%
全国比 +10.2pt前回比 -3.4pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 27.4%27.42018年 32.2%32.22023年 28.8%28.82008201320182023
岐阜市全国

空き家率18.3%の内訳

空き家を100%とした構成比
56%
40%
賃貸用56%その他(相続放置・長期不在)40%売却用・別荘等4%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層初めて家を買う人エリア性格駅前の繁華街エリア性格マンションが建つ予定の土地エリア性格戸建中心の住宅街

    同一需給圏は岐阜市中心市街地(JR岐阜駅・名鉄岐阜駅周辺)を範囲とする地点が大半で、駅からの距離により商業地・住宅地に細分される。商業地では自用の店舗・事務所を求める地元中小法人・個人事業者が主たる需要者で、駅前は投資家やマンション開発業者の需要も見られる。柳ケ瀬地区は令和6年の高島屋撤退で繁華性が低下する一方、玉宮地区は飲食店の集積で賑わいを維持している。住宅地は加納地区・華陽校区を中心に、駅徒歩圏の希少性と居住環境の良さから一次取得者層・高所得層の需要が堅調。ただし商業地・住宅地とも取引事例が少なく、画地規模や属性のばらつきから中心価格帯の把握が困難とする地点が多数を占める。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み再開発強み希少性マクロ感応性景気感応高

    一般的要因では、金利上昇や建築資材高騰による先行き不透明感が繰り返し指摘される一方、雇用・所得環境の改善を背景に景気は緩やかな回復基調にあるとする記述が多い。地域要因としては、JR岐阜駅北口における複数の再開発事業(ツインタワー等)の進行、名鉄岐阜駅の高架化・駅移転計画、岐阜市役所旧本庁舎跡地への複合ビル建設予定など、駅周辺の開発計画が地価の押し上げ要因として繰り返し挙げられる。一方、令和6年7月の柳ケ瀬地区・岐阜高島屋の撤退は、周辺商業地の需要や地価に影響を及ぼす懸念材料として複数地点で言及されている。個別的要因については、大半の地点で「変動はない」とされ、地価変動は主に一般的・地域的要因によって説明されている。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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