中立和泉市

和泉市が和泉府中駅周辺を都市拠点に据えた一方、市の賃貸空室率は2023年時点で25.6%

和泉市は立地適正化計画で和泉府中駅周辺を都市拠点に位置づけ、駅を中心に概ね半径800mを都市機能誘導区域に設定した。駅圏には国指定の地域がん診療連携拠点病院である和泉市立総合医療センターと、免震構造の新市庁舎(2021年に本館完成)が揃う。駅徒歩2分の三菱UFJ銀行跡地では第一交通産業グループが15階69戸の分譲マンションを2027年12月竣工予定で進めている。一方、和泉市の総人口は市の推計で2024年3月末の182,630人から2050年3月に152,400人(-16.55%)まで減り、賃貸空室率は総務省 住宅・土地統計調査(2023年)で25.6%。拠点性の追い風と賃貸ストック過剰の向かい風が拮抗する。

エリアの見通し年表

2026
駅前の供給動向を確認進行中

第一交通産業グループが和泉府中駅前の三菱UFJ銀行跡地で「グランドパレス和泉府中駅前」の工事を進める。和泉市は4月に第6次和泉市総合計画(令和15年度までの8年間)を開始した。

2027
成約価格水準の確認転機

「グランドパレス和泉府中駅前」(地上15階・69戸)が12月中旬に竣工予定。和泉府中駅徒歩2分の新築分譲の実勢価格が見えるようになる。

2028
駅前の賃貸募集条件を確認様子見

「グランドパレス和泉府中駅前」の入居が3月下旬に始まる予定。駅前に69戸の分譲ストックが加わり、駅徒歩圏の中古・賃貸の比較対象が入れ替わる。

2030
誘導区域内の需給を確認様子見

和泉市の人口が177,800人まで減る推計(2024年3月末比 -2.64%)。減少率はまだ小さく、市が掲げる居住促進区域の人口密度85人/haの目標達成度が見えてくる。

2040
出口戦略の要否を検討警戒

和泉市の人口が166,500人まで減る推計(2024年3月末比 -8.83%)。市街化区域縁辺部から人口密度の低下が進む見込み。

2050
長期保有の前提を再点検警戒

和泉市の人口が152,400人まで減る推計(2024年3月末比 -16.55%)。賃貸需要の総量が2割弱縮小する前提になる。

買う理由(8

和泉市は立地適正化計画で和泉府中駅周辺を都市拠点に位置づけた

和泉府中駅は快速停車駅で、阪和線の乗換路線がない駅では乗車人員が最も多い

駅徒歩2分の三菱UFJ銀行跡地で15階69戸の分譲マンションが動いている

和泉市の社会動態は令和5年度(2023年度)も+354人の転入超過

和泉府中駅圏に地域がん診療連携拠点病院と免震構造の新市庁舎が揃っている

南海トラフ巨大地震の津波浸水想定は和泉市域のごく一部にとどまる

和泉市の空き家率は2023年時点で11.4%、放置空き家は3,020戸

和泉市の公示地価(住宅地)は10年横ばいで参入コストが上がっていない

買わない理由(6

和泉市の総人口は市の推計で2050年3月に152,400人まで減る

和泉市の賃貸空室率は2023年時点で25.6%

和泉市の自然減は2014年度から続き、令和5年度は▲893人

和泉府中駅の乗車人員は2019年度の水準に戻っていない

和泉市の20代は転出超過が続いている

駅前のイオン和泉府中店でフロア単位のテナント退店が出ている

人口の未来(和泉府中

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・46メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
27,280人(2025)
2050年 82 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 1021022025年 1001002030年 97972035年 942040年 90902045年 862050年 82822055年 782060年 73732065年 682070年 6262全国 71202020302040205020602070
高齢化率
26.8%
全国比 -2.8pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 26.8%26.82030年 28.6%28.62035年 31.9%2040年 36.2%36.22045年 38.1%2050年 39%392055年 40%2060年 41%412065年 42.5%2070年 43.7%43.7全国 38.7%20302040205020602070
和泉府中(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は82減少傾向) 高齢化率も全国より2.8pt低い(若い) 生産年齢人口(15〜64歳)は16,911人(2025)→11,474人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(和泉府中

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

和泉市の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
28.5%2020
全国比 -9.5pt10年で +4.9pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 和泉府中 23.6%23.62015年 和泉府中 25.6%25.62020年 和泉府中 28.5%28.5201020152020
夫婦と子供世帯率
32.9%2020
全国比 +7.9pt10年で -3.5pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 和泉府中 36.4%36.42015年 和泉府中 35.7%35.72020年 和泉府中 32.9%32.9201020152020
和泉府中和泉市全国

単身世帯率は28.5%と全国より9.5pt低い10年の変化は+4.9ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは緩やか夫婦と子供世帯は32.9%と全国より7.9pt高い なお単身のうち65歳以上は11.2%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
8.2万円/m²
6.810.6万円/m²
2025年 / 26地点
路線価
5.7万円/m²
4.27.5万円/m²
令和6年 / 800地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)
実勢 110%
公示 100%
路線価 70%

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

空き家率・賃貸空室率(和泉市

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
11.4%
全国比 -2.4pt前回比 0.0pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 11.2%11.22013年 10.3%10.32018年 11.4%11.42023年 11.4%11.42008201320182023
賃貸空室率
25.6%
全国比 +7.0pt前回比 +6.4pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 13.8%13.82018年 19.2%19.22023年 25.6%25.62008201320182023
和泉市全国

空き家率11.4%の内訳

空き家を100%とした構成比
63%
32%
賃貸用63%その他(相続放置・長期不在)32%売却用・別荘等6%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層初めて家を買う人エリア性格戸建中心の住宅街エリア性格郊外のベッドタウンエリア性格駅前の繁華街

    同一需給圏はJR阪和線・泉北高速鉄道沿線を中心に和泉市及び隣接市に及ぶ住宅地域で、需要者は地縁性の強い一次・二次取得者など市内居住者が中心を占め、圏外からの転入は少ない。和泉府中駅・北信太駅・和泉中央駅の徒歩圏は利便性を背景に需要が堅調で地価は上昇傾向にある一方、駅から距離のあるバス圏や岸和田市境の地域は選好性に劣り横ばい〜弱含みで推移し、地域内で二極化がみられる。新築戸建の中心価格帯はおおむね2500万〜3500万円で、和泉中央駅圏のいぶき野等では3500万〜4500万円台とやや高水準。商業地は駅前の小規模店舗や幹線道路沿いの大型店舗が中心で、需要者は地元の個人事業者・中小事業者やチェーン展開する法人など多様だが、賃貸収益物件は少なく自己使用目的の取引が主体である。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み利便性高強み住環境良好マクロ感応性景気感応高

    一般的要因では和泉市の人口は微減・高齢化が進む一方、景気の回復傾向を反映して土地需要は概ね底堅く推移するとの記載が大勢を占める。一部の鑑定士は日銀の政策金利上昇による資金調達環境の変化を不安視している。地域要因ではJR北信太駅前整備事業の進捗による周辺地価の押し上げが目立つほか、和泉中央駅・和泉府中駅周辺の利便性の高い地域では地価上昇が続く一方、バス圏や岸和田市境など利便性に劣る地域では二極化・下落傾向も残るとされる。個別的要因の変動は多くの地点で「特になし」。地域要因比較では交通・接近や環境の評点がプラスに振れる地点が多く、年間変動率はおおむね+0.5%〜+3%台、商業地では+3%〜+5%台とやや高い上昇率を示している。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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