中立栃木県さくら市(氏家駅周辺)

氏家駅東地区の区画整理と新産業団地という2つのカタリストが動き出したが、いずれも計画段階で地価にはまだ反映されていない

さくら市の住民基本台帳人口は2026年5月時点で43,409人と緩やかな減少局面にあり、公示地価も横ばい圏で推移している。宇都宮への通勤圏として実需の戸建て需要は底堅い一方、氏家駅の2024年度の1日平均乗車人員は2,919人と小規模で、賃貸市場の厚みは限られる。

エリアの見通し年表

2026
駅東側の対象区域に物件があるか、区画整理の対象範囲を市の説明会資料で確認する転機

さくら市が2026年3月に氏家駅東地区魅力向上まちづくり基本計画を策定し、2026年夏以降に土地区画整理事業の説明会・意向調査を実施する予定

2027
産業団地が事業化された場合の雇用規模を確認してから、周辺の賃貸需要を織り込む様子見

蒲須坂・箱森新田の新産業団地(約27.4ha)について、栃木県企業局の基礎調査を経て事業実施地区と事業主体が2027年中旬に決定する見込み

2030
駅前広場と道路整備の進捗が氏家駅周辺の地価に表れているかを確認する進行中

氏家駅東地区で駅前広場の拡張・都市計画道路の整備・無電柱化が進行

2035
保有物件がさくら市の居住誘導区域の内側にあるかを継続して確認する継続

さくら市立地適正化計画に基づき、氏家中心拠点への都市機能の集約が進む

2050
駅から遠い物件や居住誘導区域外の物件は出口戦略を早めに点検する警戒

さくら市の人口が2020年国勢調査の44,513人から1〜3割減少する見通し(国立社会保障・人口問題研究所 令和5年推計)

買う理由(5

さくら市が2026年3月に氏家駅東地区魅力向上まちづくり基本計画を策定し、駅前の再整備が具体化した

蒲須坂・箱森新田の新産業団地(約27.4ha)について、2026年5月に栃木県企業局が調査主体に決定した

氏家駅周辺はさくら市立地適正化計画で都市機能誘導区域・居住誘導区域の両方に指定されている

ドイツ系のイグスが上阿久津に栃木さくら工場を建設し、2026年6月に稼働した

JR宇都宮線で宇都宮駅まで直通し、国道4号は氏家矢板バイパスを含めて4車線化が完了している

買わない理由(3

さくら市の住民基本台帳人口は2026年5月時点で43,409人にとどまり、緩やかな減少局面に入っている

氏家駅の2024年度の1日平均乗車人員は2,919人にとどまり、駅前の賃貸市場は厚みが限られる

現在動いているカタリストはいずれも計画・調査段階で、収益に反映される時期が読みにくい

人口の未来(氏家

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・47メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
8,283人(2025)
2050年 88 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 1021022025年 1001002030年 97972035年 952040年 93932045年 902050年 88882055年 852060年 81812065年 782070年 7575全国 71202020302040205020602070
高齢化率
28.1%
全国比 -1.5pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 28.1%28.12030年 29.1%29.12035年 30.8%2040年 33.7%33.72045年 35%2050年 35.8%35.82055年 35.8%2060年 35.7%35.72065年 35.5%2070年 36.3%36.3全国 38.7%20302040205020602070
氏家(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は88減少傾向) 高齢化率も全国より1.5pt低い(若い) 生産年齢人口(15〜64歳)は4,937人(2025)→3,842人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(氏家

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

さくら市の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
27.3%2020
全国比 -10.7pt10年で +3.3pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 氏家 24.0%24.02015年 氏家 25.4%25.42020年 氏家 27.3%27.3201020152020
夫婦と子供世帯率
30.0%2020
全国比 +5.0pt10年で 0.0pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 氏家 30.0%30.02015年 氏家 30.0%30.02020年 氏家 30.0%30.0201020152020
氏家さくら市全国

単身世帯率は27.3%と全国より10.7pt低い10年の変化は+3.3ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは緩やか夫婦と子供世帯は30.0%と全国より5.0pt高い なお単身のうち65歳以上は8.9%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
3.3万円/m²
3.13.8万円/m²
2025年 / 4地点
路線価
2.7万円/m²
1.83.7万円/m²
令和6年 / 119地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)参考値
実勢 110%
公示 100%
路線価 82%

この街は公示価格の調査地点が4地点と少ないため、乖離率は参考程度にご覧ください。

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

空き家率・賃貸空室率(さくら市

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
10.6%
全国比 -3.2pt前回比 -4.0pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 19.7%19.72013年 15.4%15.42018年 14.6%14.62023年 10.6%10.62008201320182023
賃貸空室率
17.5%
全国比 -1.1pt前回比 -5.0pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 31.9%31.92018年 22.5%22.52023年 17.5%17.52008201320182023
さくら市全国

空き家率10.6%の内訳

空き家を100%とした構成比
43%
51%
賃貸用43%その他(相続放置・長期不在)51%売却用・別荘等7%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層初めて家を買う人買い手の需要層地元の店主・事業主エリア性格郊外のベッドタウンエリア性格昔から続く住宅街

    同一需給圏はさくら市及び周辺市町全域だが、地区によって性格が大きく異なる。氏家駅周辺・国道4号沿いは、地元中小事業者から多店舗展開企業までを引きつける新興の商業地域で、住宅地も区画整理済みで一次取得者層・20~30代個人の需要が底堅い。一方、喜連川地区や郊外の農家集落は、地縁的選好性を持つ個人にほぼ限定された需要しかなく、取引件数の乏しさから中心価格帯の把握自体が困難と複数地点で指摘される。喜連川地区は人口減少・高齢化が進み、中心市街地の機能低下やモータリゼーションによる郊外店舗への顧客流出も進行。国道4号と293号沿いの商業地間競合も需給に影響している。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み利便性高マクロ感応性安定

    県内経済は持ち直しの動きが続くものの一部で弱さも見られ、市全体の人口は総人口・生産年齢人口とも微減、老年人口は上昇傾向にあるという一般的要因は全地点で共通する。個別の地域要因としては、氏家地区できぬの里住宅団地の宅地供給が減少しJR氏家駅周辺の土地の引き合いが強まっている点、国道293号沿いの店舗集積との競合が国道4号沿い商業地の変動要因となっている点が挙げられる。旧喜連川町側では、道の駅きつれがわのリニューアルやドラッグストア出店といった小さな利便性向上はあるものの、人口減少(過去5年で氏家地区+0.5%に対し喜連川地区-5.2%)を背景に地域全体の地価下落基調は変わらない。年間変動率は地点により0.0%~-1.8%とばらつき、二極化が数値にも表れている。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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