向かい風都留市 都留文科大学前

学生3,400人が支える賃貸市場に、80億円の工場が来る。ただし都留市の賃貸空室率は2013年の16.5%から2023年の21.1%へ上がっている

カナデビアが約80億円を投じる水電解スタックの量産工場が都留市厚原の新工業団地に建設され、2028年度末の竣工・操業開始時に従業員100人程度を予定している。一方、都留市の賃貸空室率は2013年の16.5%から2023年の21.1%へ一貫して上昇し、都留市の人口は2020年国勢調査の31,016人から2026年6月末の27,828人へ減った。賃貸需要は都留文科大学の学生約3,400人にほぼ一本で依存する構造で、大学の在籍者数の変動がそのまま稼働率に出る。

エリアの見通し年表

2026
着工の実施を確認転機

カナデビアの水電解スタック量産工場が都留市厚原牛石地区の新工業団地で着工予定。用地は約3万6,000m2、投資額は約80億円。

2028
雇用の立ち上がりを確認転機

カナデビアの新工場が2028年度末に竣工予定。操業開始時の従業員は100人程度、生産能力は年産1GW(製造水素換算15万7,000トン)。

2029
空室率の変化を確認再評価

2028年実施の住宅・土地統計調査の結果が公表される時期。都留市の賃貸空室率が2023年の21.1%からどちらに動いたかが判明する。

2032
次期計画の方針を確認再評価

都留市都市計画マスタープラン(2023〜2032年度の10年計画)の最終年度。次期計画で市街地の集約方針が示されるかが焦点になる。

2035
人口の実績値と推計の差を確認警戒

国立社会保障・人口問題研究所の推計で、都留市の人口が約25,425人まで減る想定の年。2023年の約28,798人から約12%減る計算になる。

買う理由(6

都留文科大学の学生約3,400人のうち9割近くが都留市内に下宿している

カナデビアが約80億円を投じる水電解スタックの量産工場が都留市に建設される

都留市に高等教育機関が3校集まり、学生数は市全体で約4,000人になる

都留市は企業立地の助成制度を全国でも大きい枠で用意している

中央自動車道の都留ICが市の中心部にあり、都心から約90kmの距離にある

都留市の人口は減っているが、世帯数は増えている

買わない理由(7

都留市の賃貸空室率は2023年で21.1%、2013年の16.5%から一貫して上がっている

都留市の人口は2020年国勢調査の31,016人から2026年6月末の27,828人へ減った

国立社会保障・人口問題研究所の推計では都留市の人口は2050年に約19,896人まで減る

賃貸需要が都留文科大学の在籍者数にほぼ一本で依存している

都留市は立地適正化計画を策定しておらず、居住誘導区域が設定されていない

都留文科大学前駅周辺の公示地価は10年間で4%下がり、直近3年は横ばいで止まっている

都留市内には土砂災害警戒区域が228か所ある

人口の未来(都留文科大学前

出典: 国土数値情報 将来推計人口250mメッシュ/IPSS 令和5年推計(2020年国勢調査ベース)

駅中心から半径1km・29メッシュ(250m四方)を合算。全国・都道府県と同一基準で対比。

総人口
4,601人(2025)
2050年 75 (2025=100)
指数(2025年=100)
2020年 1131132025年 1001002030年 84842035年 812040年 80802045年 812050年 75752055年 722060年 69692065年 652070年 6161全国 71202020302040205020602070
高齢化率
20.0%
全国比 -9.6pt
= 65歳以上 ÷ 総人口
2025年 20%202030年 23%232035年 23.8%2040年 23.6%23.62045年 22.3%2050年 21.6%21.62055年 20.9%2060年 20.4%20.42065年 39.1%2070年 52.6%52.6全国 38.7%20302040205020602070
都留文科大学前(半径1km)全国

全国は総人口が2050年に85(2025=100)まで減るのに対し、この範囲は75減少傾向) 高齢化率も全国より9.6pt低い(若い) 生産年齢人口(15〜64歳)は3,291人(2025)→2,387人(2050)。賃貸需要の担い手の厚みを測る目安。

世帯構成(都留文科大学前

出典: 国勢調査(2010・2015・2020)をもとにRETTO算出

都留市の一般世帯に占める割合。市区町村単位(駅周辺ではなく行政区全体)。

単身世帯率
43.3%2020
全国比 +5.3pt10年で +5.8pt
= 単独世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 38.0%2010年 都留文科大学前 37.5%37.52015年 都留文科大学前 39.4%39.42020年 都留文科大学前 43.3%43.3201020152020
夫婦と子供世帯率
20.7%2020
全国比 -4.3pt10年で -2.9pt
= 夫婦と子供から成る世帯 ÷ 一般世帯総数
全国 25.0%2010年 都留文科大学前 23.6%23.62015年 都留文科大学前 22.6%22.62020年 都留文科大学前 20.7%20.7201020152020
都留文科大学前都留市全国

単身世帯率は43.3%と全国より5.3pt高い10年の変化は+5.8ptで、全国(+5.6pt)より単身化のペースは速い夫婦と子供世帯は20.7%と全国より4.3pt低い なお単身のうち65歳以上は9.5%(全国12.1%)。単身世帯の中身が若年層か高齢層かを見る目安。

住宅地の地価推移(万円/m²

※ 地価推移はエリア内の住宅地公示地点の中央値です。

土地価格

実勢価格
Coming Soon
実際の取引価格
公示価格(基準)
4万円/m²
2.84.9万円/m²
2025年 / 6地点
路線価
3万円/m²
2.73.9万円/m²
令和6年 / 133地点
乖離率(公示価格を100%とした場合)参考値
実勢 110%
公示 100%
路線価 75%

この街は公示価格の調査地点が6地点と少ないため、乖離率は参考程度にご覧ください。

公示価格は住宅地の調査地点のみ、路線価は住宅地・商業地の区別なく道路ごとに評価した値です。

路線価は道路ごとに異なるため、物件に面した道路の値を国税庁路線価図からPDFでご確認ください。

出典:「地価公示データ」(国土交通省 不動産情報ライブラリ)をもとにRETTO作成

空き家率・賃貸空室率(都留市

出典: 総務省 住宅・土地統計調査(2023年)

5年ごとの全国統一調査(住宅・土地統計調査)にもとづく指標。

空き家率
14.6%
全国比 +0.8pt前回比 -0.8pt
= 空き家 ÷ 全住宅
全国 13.8%2008年 17.5%17.52013年 14.9%14.92018年 15.4%15.42023年 14.6%14.62008201320182023
賃貸空室率
21.1%
全国比 +2.5pt前回比 +2.6pt
= 賃貸の空き ÷ 賃貸全体
全国 18.6%2013年 16.5%16.52018年 18.5%18.52023年 21.1%21.12008201320182023
都留市全国

空き家率14.6%の内訳

空き家を100%とした構成比
56%
42%
賃貸用56%その他(相続放置・長期不在)42%売却用・別荘等2%

空き家率は街全体の余り具合。内訳でその他(相続放置・長期不在)が多いほど相続放置など街の衰退サイン。

賃貸空室率は賃貸だけの埋まり具合。数値が高いほど貸しても埋まりにくい。

鑑定士のまとめ

温度感

弱含み横ばい上昇強上昇
  1. 01
    いま

    市場の特徴

    誰が、いま、どう買っているのか?

    買い手の需要層初めて家を買う人買い手の需要層全国チェーン店エリア性格郊外のベッドタウンエリア性格国道沿いの大型店ゾーン

    同一需給圏は都留市及び近接する富士吉田市等の市街地一円で、住宅地・商業地とも共通して捉えられている。住宅地の需要者の中心は都留市及び周辺市町に勤務する30〜40代の一次取得者や市内での買い替え個人で、同一需給圏外からの転入者は大学生を除くと少ない。目立った宅地供給や分譲地は乏しいが、四日市場では分譲開発が相次ぎ需要も相応に見られる。市場の中心価格帯は土地700〜900万円程度、新築戸建て2,500万円程度とされる。商業地は規模の大きな土地に対しロードサイド型店舗を展開する県内外法人が需要の中心だが、個別性の高い画地が多く中心価格帯は見出しにくい。桂町では店舗集積度が低く商況がやや劣る一方、田野倉は大型店舗の集積度が高く需要が安定しているとされる。

  2. 02
    なぜ

    地価を動かす要因

    何が上げ、何が下げているのか?

    強み利便性高マクロ感応性安定

    一般的要因としては、少子高齢化による一次取得世代の人口減少と購買力低下、Eコマースへの客足流出による店舗需要の弱含みが繰り返し指摘される一方、企業の出店意欲は回復基調にあり幹線道路沿い商業地の需要は回復しているとの見方も併存する。地域要因では、東桂駅・都留市駅周辺や四日市場のように利便性が良く分譲開発が進む地域は需要が総じて安定・選好性が強いとされる一方、桂町の路線商業地は店舗集積度が低く商況が劣るとされる。個別的要因はほぼ全地点で「変動なし」。年間変動率は四日市場の0.0%(横ばい)を除き、-0.1%〜-0.5%の緩やかな下落が示されている。

  3. 03
    どう値付け

    値付けの根拠

    比準と収益、どちらを重視したか?

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  4. 04
    これから

    これからの見通し

    向こう数年、どこに向かうか?

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— 不動産情報ライブラリ (国土交通省) の公示地価鑑定評価書 5 地点 (2025) を RETTO が要約

このエリアで、さらに見られる分析

  • 物件タイプ別の判定

    ファミリー向け・ワンルーム投資それぞれの向き不向き

  • 融資に使える金融機関

    エリアをカバーする銀行・信金と積極性

  • ハザード分析

    洪水・土砂・津波リスクと水害経験による地価補正

  • 主要駅までの所要時間・想定賃料

    通勤アクセスと賃料シミュレーション

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